皆さんは学習障害(LD/SLD)についてどのくらいご存知でしょうか。子供の学習障害は全体の5~15%程度で、1クラスに2~3人は何らかの学習障害を持つ児童がいることになります。成人してからの有病率は約4%といわれており、この数字を見ても学習障害は私たちにとって身近な障害といえるのです。
しかし、かつて学習障害は「苦手なだけ」「努力が足りない」と考えられ、周囲の理解も支援も足りない時代がありました。近年では学習障害への理解も深まり、様々な対処法や支援のためのツールも充実しています。
今回は大人の学習障害で悩む方が、生きやすいと感じられるためのアイディアをデジりすさんと一緒にお伝えします。
デジりすさんってだあれ?
デジりすさんとはデジキャリIT就労移行支援事業所のキャラクターであり、Instagramでは様々な知識を教えているよ!
学習障害(LD/SLD)とは
学習障害(LD/SLD:Learning Disorder/Specific Learning Disorder)は生まれつきの障害です。学習障害の方は、経済的・環境的な要因がなく、知的発達や聴覚・視覚機能にも問題がないにもかかわらず、「読む」「書く」「計算する」といった基礎的能力の習得が難しいとされています。また学習障害の中でも種類があります。
・読字障害(ディスレクシア)
字を読むことに困難がある障害です。文字の一部がぼやける、黒いかたまりに見えるなど、症状の現れ方は人それぞれ異なります。
・書字表出障害(ディスグラフィア)
文字や文章を書くことが困難な障害です。鏡文字になったり、書き写すのに時間がかかったりといった症状があり、正確に文字を書くことが難しいといった症状があります。
・算数障害(ディスカリキュリア)
数字や数式を理解することに困難が生じる障害です。数の概念や規則性、推論が必要な図形を理解することが苦手という症状があります。
それぞれ特徴があるんだね
大人の学習障害(LD/SLD)
学習障害は先天性の障害であり、大人になってから学習障害になるということはありません。多くの方は学童期に勉強について行けないなどの困難に直面することで、学習障害と診断されます。知的な発達に遅れがないにもかかわらず、特定の学習分野で困難が生じるため、周囲からは特定の科目が苦手なだけと捉えられることもあります。そのため学習障害への理解が低かった時代には、「不得意教科がある」「学習の努力不足」とみなされて、問題視されないまま成人するケースも多かったのです。
学習障害の方は周囲に障害による困難を理解されないストレスで、二次障害を引き起こす場合もあります。
学習障害の方が仕事や日常生活で直面するトラブルと対策
「読む」「書く」「計算する」に障害がある場合、仕事をするうえでも様々なトラブルが生じます。ここでは障害によって起きるトラブルやその対処法、活用すると便利なツールについてお伝えします。
読字障害(ディスレクシア)の方の困りごと
【困りごと】
読字障害の方は「資料やマニュアルを読むのが難しい」「書類を読むスピードが遅い」といったトラブルが生じます。
これは「どこを呼んでいるのか分からなくなる」「文字を読み飛ばしてしまう」「形の似ている文字を見分けられない(「ろ」と「る」、「わ」と「ね」など)」といった特性から起こります。
【対策】
・読んだ部分にマーカーを引くなどして分かりやすくする
・紙などで読む文章以外の部分を隠す
・フォントを読みやすいものに変更する
・パソコン等の読み上げ機能を利用する
参考
書字表出障害(ディスグラフィア)の方の困りごと
【困りごと】
素早く文字を書けない書字表出障害の方は、「メモをとれない」「会議の議事録が作れない」といった問題が生じます。
これらのトラブルが起きるのは「漢字を覚えるのが苦手」「誤字脱字が多い」「助詞などをうまく使えない」「ひらがなとカタカナを間違える」といった症状のためです。
【対策】
・ボイスレコーダーやスマホなどで音声を録音する
・メモを取る際に文字以外にも図形やイラストといった視覚的イメージを用いる
・必要事項や仕事の手順を写真や動画に収める
参考
算数障害(ディスカリキュリア)の方の困りごと
【困りごと】
数の概念を理解することが苦手な算数障害の方は、「時計を使ったスケジュール管理ができない」「簡単な計算でもミスをする」「買い物をしたときに金額が分からなくなる」などのトラブルを起こすことがあります。
算数障害の症状は「時計が読めない」「簡単な四則演算が苦手」「図形やグラフが分からない」といった特徴によって起きます。
【対策】
・スケジュール管理にGoogleカレンダーなどアプリのリマインダー機能を利用する
・エクセルなどを利用して機械的に計算できる仕組みを作っておく
・電卓アプリなど計算できるものを日常的に使う
参考
色々便利なものがあるんだね!
学習障害の方が仕事をするうえでの注意点
学習障害といってもその症状の現れ方は人それぞれです。自分の障害について理解を深め、役に立つツールを利用することでミスを減らせば、円滑に仕事をすることができるでしょう。
自分の苦手を把握
たとえば算数障害の方が数字を扱うことの多い業務に携わるのは、仕事のミスを招くだけでなく、大きなストレスの原因になります。そういった業務を割り振られた場合は、上司に障害特性について話をし、他の業務に変更してもらうのもいいでしょう。
また苦手をカバーできるツールの利用許可を、上司に相談してみるという方法もあります。自分の苦手を把握することは「苦手分野をカバー」するために、とても大切なことなのです。
職場に理解を求める
学習障害の方が仕事をするうえで、周囲の理解は欠かせません。職場が障害について理解してくれれば、業務のためにボイスレコーダーやタブレットといった、デジタルツールの利用もできるでしょう。
たとえば文字を読むのが苦手な読字障害の方には、「口頭での指示を行う」といったように、企業側が障害特性への理解を深めることが重要です。
働きやすい職場選び
障害の特性に合わせた職場を選ぶことはとても重要です。今の職場で周囲の理解が得られないなら、苦手とする業務に携わらない職場に転職するという選択もあります。その際に障害者雇用枠での就労を検討してみるのも、働きやすい職場を探す有効な方法です。また困りごとが起きた際に、相談窓口が設置されている会社を選ぶと安心でしょう。
【障害者雇用を目指す方が使える就労サービス】
・就労移行支援事業所
・ハローワーク
・障害者就業・生活支援センター
・地域障害者職業センター
・障害者専用の転職エージェント
苦手なことやその理解が必要だね
デジりすさんからのアドバイス
「大切なのは何事も事前準備が出来ていること!
準備は焦らず進めよう!」
今回は学習障害の方が直面する、困りごとやその対処法についてお伝えしました。学習障害は特性によって苦手とするものが異なるため、一つの方法ですべての学習障害による困りごとを解決することはできません。しかしデジタルツールの活用や、自分に合った職場を選ぶことで、充実した日常生活を送ることができるでしょう。
私たちデジキャリIT就労移行支援事業所では、障害等の事情があって就職・再就職に悩んでいる方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行なっています。「障害があるから仕事が見つからない…」などのお悩みを抱えている方は、一度相談に来てみてはいかがでしょうか。
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