大人の発達障害と聞くとADHDやASDを思い浮かべるのではないでしょうか。
様々な調査結果がありますがADHDは人口の2%~5%を占めるほど診断数が多く、ASDの診断数も全体の1%が該当するといわれています。
ADHD、ASDの診断共に増加傾向にある理由としては、心の病気に関する診断基準「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)」により、以前であれば診断名のつかなかった軽度の発達障害も診断されるようになったからという一因もあります。
ひと昔前であれば「落ち着きがない」「ちょっと変わっている」と見過ごされることも多かったのですが、発達障害の知識が広がったことにより受診の機会が増え、それによってADHDやASDの方が増えているのでしょう。
このように現代の私たちにとって、非常に身近な障害であるADHDとASD。
ADHDやASDの特徴や違い、そして発達障害を抱えながら活躍している有名人についてもお伝えします。
ADHDの特徴、ASDの特徴
ADHD・ASDそれぞれの特性は、生まれつきの脳機能の偏りが原因です。
特性と社会環境が嚙み合わないことで、生きづらさや困難を感じているADHD・ASDの方が多くいます。
ここではそれぞれの代表的な症状を診てみましょう。
ADHDの特徴
ADHDの方は「ミスや忘れ物が多い」「集中力がない」といった不注意の症状と「場所をわきまえず動き回る」「一方的に話し続ける」「順番が待てない」などの多動・衝動性の症状が現れます。
多動型の症状は大人になるにつれ収まることが多いのですが、不注意の症状は残るといわれています。
1.不注意優勢型
不注意症状は子供の頃は見逃されることも多く、大人になり社会に出てから問題が表面化してADHDと診断されることがあります。
2.多動性・衝動性優勢型
多動や衝動性が強く表れるタイプです。
3.混合型
不注意と多動・衝動の症状が混在して現れるタイプです。
ASDの特徴
ASDの方は多くの場合コミュニケーションを苦手とし、強いこだわりを持つなどの特性を持ちます。
「空気を読む」「暗黙の了解」といった明文化されていないルールへの理解が難しく、他にも「冗談を真に受けてしまう」といったことからコミュニケーションに困難が生じやすいのです
また、こだわりが強い傾向にあり「一度決めたルールやルーティーンを崩せない」といったことも多くあります。
感覚の過敏や鈍麻といった症状が現れることもあります。
- 社会的コミュニケーションや対人関係に困難が生じる
2.行動や興味が偏る
3.感覚過敏・感覚鈍麻
参照:文部科学省HP https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/054/shiryo/attach/1361233.htm
ADHD・ASDの特徴の違いや原因
同じ発達障害にカテゴライズされるADHDとASDですが、それぞれ異なる特徴を持っています。
同じ事柄であっても、得手不得手の理由が違うのです。
ADHDとASDに見られる特性の傾向や原因をお伝えします。
コミュニケーション
ADHDの場合、遅刻やうっかりミスが多く、相手を怒らせてしまうことが多いようです。
本人に悪気がなくても度重なれば、対人関係を壊してしまいます。
また人とフランクに話せるものの、相手の話を遮って一方的にしゃべり続けるといったことが円滑なコミュニケーションを妨げます。
ASDの場合、共感性が乏しく人の気持ちを汲み取ることが苦手なため、失礼な発言や態度で相手を怒らせてしまうことがあります。
また適度な距離感で人と接するのが難しいので、人と上手く関われなかったり、逆に馴れ馴れしすぎたりといった点が問題です。
仕事
大人のADHDは仕事の際に、不注意によるケアレスミスをしてしまうことが多いようです。
「面倒だな」と感じるとついつい後回しにしてしまい、期限までに仕事が終わらないということも。
計画的なスケジュールやタスクの管理が苦手で、同じ作業を繰り返す仕事は向いていない傾向にあります。
ASDの方は規則性のある繰り返しの作業を好むことが多く、細かい作業にも熱中して取り組みます。
しかし自発的に計画を立てたり、アイディアを出したりするのは苦手な傾向にあります。
集中力
「熱しやすく冷めやすい」ADHDは、自分が興味・関心のある事柄には集中する反面、飽きてしまうのも早いといわれます。
同じことに集中し続けることが苦手で、単純作業などは向いていません。
ASDは興味がある事柄に対しては並外れた集中力を発揮し、集中して取り組み続けることができます。
また、同じ作業や行動を繰り返す規則性の高いことを得意としています。
計画性
ADHDの方は思いつきで行動してしまう傾向があるため、計画的に物事を進めるのが苦手です。
あらかじめスケジュールを立てていても、他のことに興味や行動が移ってしまい予定通りに進まないことも多いでしょう。
ASDの場合、事前に予定を決めておくことに安心感を覚えるため、計画通りに物事を進めるのは比較的得意な方が多いといえます。
しかし急なハプニングや予定変更が起こると、不快感を覚えたりパニックになったりするため、臨機応変な対応は得意ではありません。
整理整頓
ADHDは注意力散漫で空間認知能力が低いこともあり、整理整頓が苦手です。
また脳内多動や衝動性のため、片づけに集中できない方もいます。
ASDは規則性のある物の置き方を好む性質上、片づけは得意ともいえます。
ただしこだわりがあり、物への思い入れが強いため捨てることが苦手な方も多く、必然的に物の量が増えてしまうので、周囲からは散らかった部屋に見えます。
感覚へのこだわり
感覚へのこだわりを持つADHDの方は比較的少数です。
反対にASDの方は感覚に対するこだわりを強く持っています。
五感のうちのいずれかが大変に過敏になる感覚過敏のケースが多いのですが、感覚の鈍さが見られる感覚鈍麻の方もいます。
ADHDとASDを併発することも。よくある共通の困りごと
同じ診断名であっても人それぞれ、得意なことや苦手なことは異なります。
発達障害の中にはADHDとASDを併発している方もおり、その場合日常生活や社会活動でより困難を感じる方も多いといわれます。
ADHDとASDに共通する困りごとやその原因についてお伝えします。
説明下手
ADHDの説明下手は、別のことに気を取られて話に集中できなかったり、説明する内容を頭の中で整理するのが苦手なため話に脈略がなかったりするのが原因です。
ASDの方はこだわりにより、難しい言葉や台詞のような言い回しを好む傾向があります。
また「言わなくても分かるだろう」と必要な説明を省くなど、人の立場になって考えることが苦手な特性も原因でしょう。
空気が読めない
衝動性を持つADHDの方は「思いついたことを咄嗟に話してしまう」「自分が話すのを優先してしまい、人の話を遮ったり、話を最後まで聞かなかったりする」といった傾向があります。
ASDの方は曖昧なものを認識するのが苦手といった特性があります。
例えば主語を抜いた会話や、言葉以外の表情などから相手の意図を汲むのが困難であり、こうした認識のずれによって空気が読めないといった評価になります。
忘れ物
ADHDの方は不注意の症状があるため、忘れ物やうっかりミスといったケアレスミスは非常に多いでしょう。
ASDの場合、忘れっぽさにムラがある方も多く、興味の抱けない事柄に対しては忘れっぽくなる傾向にあります。
この様なこだわりの強さゆえに、一つのことに熱中して他のことを忘れてしまうこともあります。
人との距離感がつかめない
ADHDの方は衝動性のまま行動してしまう傾向があるため、「急に話しかけて相手を驚かせてしまう」といったことも。
物おじせずに初対面の人にも話しかけることができる反面、関係性にそぐわない質問や距離感で接してしまうなど、コミュニケーションの点では一長一短の特性といえます。
ASDの方も人との距離感が上手くつかめない特性があります。
人との距離感が近すぎる方や、逆に人と親しくなりたいと感じない方もいますが、どちらの場合も円滑なコミュニケーションを取るうえで問題です。
発達障害の著名人
厚生労働省の調査によると、国内に発達障害と診断された患者は48万人以上いるとされ、診断を受けていない方も含めればその数は更に多いと推察されます。
現在、様々な業種で発達障害の方々は活躍しており、自身の障害を公表している方もいます。
アメリカの経済誌フォーブスによる、世界の富豪ランキングで1位になったことのある、実業家のイーロン・マスクさんはテレビ番組内で発達障害であることを告白しました。
他にも俳優のウィル・スミスさんもトム・クルーズさんも発達障害です。
日本でも今や国民的ミュージシャンの米津玄師さんもその一人です。
またミュージシャンではSEKAI NO OWARIのヴォーカル、深瀬さんも自身の発達障害を公表しています。
黒柳徹子さんも自身のエッセイ集の中で、自分が発達障害だと分かったと書いています。
https://www.shinchosha.co.jp/book/133406/
評論家、著述家として有名な勝間和代さんも、多くの専門家から発達障害であることを指摘されていると述べています。
https://www.katsumaweb.com/news.php?id=3055
モデルの栗原類さんも小学生の頃に発達障害の診断を受けているそうです。
いかがだったでしょうか?
皆さんそれぞれの分野で一線級の活躍をしている方たちです。
ADHDやASDはじめ発達障害は、特性により得意・不得意がはっきりしています。
しかし自分の苦手の原因を知り対策を立てて、得意な分野を伸ばすことで自分らしく生きられるのではないでしょうか。
まとめ
ADHD・ASDの特徴や違い、共通する困りごとなどの他、発達障害を抱える有名人についてもお伝えしました。
ADHDとASDは主症状が異なるものですが、実際に特徴が重なる部分も多いといえます。
自分がどのような傾向が強いのかを理解することで、困りごとに適した対応もできるでしょう。
自分の特性を強みに変えることができれば、より充実した人生が送れるはずです。
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