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双極性障害ってどうやって治すの?

こんにちは!COCOCARAスタッフです!双極性障害は、気分の極端な変動が特徴の精神疾患です。具体的には、うつ状態から躁状態へと急激に変化します。うつ状態では憂鬱や無気力に苦しむ一方で、躁状態では興奮や多幸感に満ちた状態になります。

この疾患は患者やその家族にとって大きな苦しみをもたらすことがありますが、適切な治療とサポートによって、症状を管理し、充実した生活を送ることが可能です。ここでは、双極性障害の治るきっかけについて詳しく探っていきます。

双極性障害とは?

うつ病は「単極性うつ病」ともいい、うつ状態の症状だけが現れるのに対して、双極性障害とは、気分が高まったり落ち込んだり、うつ状態と躁状態を繰り返す脳の病気です。激しい躁状態とうつ状態のある双極I型と、軽い躁状態(軽躁状態)とうつ状態のある双極Ⅱ型に分けられます。

双極性障害を発症するきっかけは、はっきりしない場合もあります。多くの場合、ストレスや環境の変化、生活リズムの乱れなどが原因と考えられます。

以下のような症状が、生活に支障をきたすほど現れる場合は双極I型、生活に支障をきたすほどでもない場合は双極Ⅱ型と考えられます。

躁状態

・睡眠時間が短くなっても元気で活動できる

・延々と話し続ける

・注意が散漫になる

・怒りっぽくなる

・ギャンブルや買い物で浪費する

・開放的になり知らない人にも話しかける

うつ状態

・一日中気分が落ち込む日が何週間も続く

・食欲が減る

・無気力になる

・頭痛や胃痛、下痢や便秘などの身体症状が出る

双極性障害かも?と気になっている方は、こちらから簡単にセルフチェックができます。

参考 双極性障害セルフチェック

https://kokoro-share.jp/bp/checksheet/index.html

双極性障害の治療

双極性障害は治療が難しいと考えられがちです。正しい治療をしないままでいると、再発を繰り返す病気でもあります。しかし、早期に発見し、適切な治療とケアによって症状をコントロールできれば、安定した生活を送ることができます。治るきっかけはさまざまですが、現在双極性障害の治療として行われているものをいくつか紹介します。

薬物療法

双極性障害は、再発することが多く、そのため内服期間は最低でも2年は行うべきとされています。長期間にわたって薬を服用することで、症状を安定させることができます。

主治医の指示に従い、正しく服用すれば、多くの場合で双極性障害の症状を抑えることができ、社会復帰できるようになるのです。

治療に使用される薬には、以下のようなものがあります。

気分安定剤

双極性障害の治療で使われる基本的な薬です。気分安定薬は、中枢神経に作用し、抑えることのできない感情の高まりや行動を抑えます。大きく分けて4つの薬に分類されます。

・リーマス(炭酸リチウム)

・デパケン(バルプロ酸ナトリウム)

・テグレトール(カルバマゼピン)

・ラミクタール(ラモトリギン)

非定型抗精神病薬

うつ状態の急性期の治療で使われているのが、非定型抗精神病薬です。急性期とは、気分の落ち込みや意欲の低下、睡眠障害、食欲の低下などの症状がもっとも強く表れている時期のことを指します。

非定型抗精神病薬として、

・クエチアピン

・ルラシドン

・オランザピン

などが使用されています。

睡眠導入剤

双極性障害の方は、不眠症を併発している方もいます。症状の改善には、適切な睡眠は非常に大切であるため、睡眠薬が使用されます。

オレキシン受容体拮抗薬、メラトニン受容体作動薬が多く用いられます。

薬を飲まなかったら?

双極性障害の治療において、薬を飲むことはとても大切です。その理由は、再発性の高さにあります。発症後5年以内に約8割の方が再発しているといわれています。再発を繰り返すほど、社会的後遺症は大きくなります。

では、薬を飲まなかった場合、どうなるでしょうか。

躁鬱状態の再発につながる

双極性障害の治療は長期にわたります。そのため、薬を飲み続けることがつらくなり、自分の判断で薬の服用をやめてしまいたくなるかもしれません。

しかし、自己判断で薬を飲むことをやめてしまうと、躁状態とうつ状態が繰り返し現れるようになります。

また、再発する周期も短くなります。

双極性障害の治療の目的は、再発しないように長期にわたって治療していき、症状を安定させることにあります。薬を飲んでいるからこそ、症状を抑えられているのです。

治療薬の中には副作用があるものばかりです。とくにリチウムの副作用は軽いものではありません。主な副作用として、手足の震え、のどの渇き、下痢、尿量の減少などがあります。

どうしても副作用がつらい場合は、主治医に相談し、必要に応じてうまく薬を組み合わせて服用しましょう。

心理教育

心理教育とは、本人が病気のことを正しく理解し、コントロールできるようになることをいいます。躁状態が健康な状態でないことを理解したり、症状がではじめたときのサインを見つけることで、双極性障害と上手に付き合っていくことができます。

心理教育は発症初期に取り入れることが推奨されています。

認知行動療法

認知行動療法とは、物事の捉え方と行動に働きかけて気持ちを楽にする精神療法のことです。認知行動療法を用いれば、認知と行動に働きかけることができるため、思考のバランスを整えられます。

その結果、ストレスを軽減させることができます。

生活習慣の改善

生活リズムの乱れは、双極性障害の症状を悪化させるため、規則正しい生活リズムを維持することが重要です。朝起きる時間や食事の時間、就寝の時間も決めて、同じ生活リズムを続けるようにしましょう。十分な睡眠、バランスの取れた食事、定期的な運動は気分の安定に役に立ちます。

また、ストレスを避けるために、仕事や家庭での負担を軽減する工夫も必要です。

双極性障害と向き合う

双極性障害において、うつ症状も躁症状も一切認めない状態が2か月間継続していると、「寛解」という状態になります。寛解とは、病気や障害があっても日常生活または社会生活との折り合いがつく状態のことをいいます。

完全に「治った」状態ではなく、現在症状が落ち着いていても、再発のリスクを慢性的に抱えている状態です。

寛解とは何か?

寛解とは、病気の症状が一時的に消失したり、非常に軽減したりする状態を指します。完全な治癒とは異なり、寛解は病気が完全に消えたわけではなく、症状がほとんど現れなくなる状態です。

双極性障害における寛解は、長期間にわたって安定した気分を維持し、通常の日常生活を送ることができることを意味します。

寛解の維持

寛解を達成した後も、再発を防ぐために継続的な管理が必要です。定期的な医師の診察や治療計画の見直しが重要です。また、ストレスの管理や生活習慣の維持も引き続き必要です。気分の変動を早期に察知し、迅速に対処するために、自己観察も大切です。

寛解は双極性障害の最終目標ではありますが、終着点ではありません。寛解の状態を維持することで、患者は自分の生活をよりコントロールし、自立した生活を送ることができます。これにより、仕事や学業、対人関係においても充実感を得ることができるのです。

まとめ

双極性障害とは何か、その治療法等について紹介してきました。治療法として、薬物療法、心理教育、認知行動療法や生活習慣の改善などをあげました。

そして、治療において家族や周りの人のサポートは大きな力となります。本人だけでなく、サポートをする家族のための支援制度やネットワークも存在しています。

自分たちだけで解決しようとしないで、周りに支援を求めることが大切です。家族が楽しく日々を過ごしていることも、患者本人に良い影響を与えます。

困ったことがあれば、気軽に相談してみましょう。

参考

厚生労働省 電話窓口

https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/tel

みんなねっと相談室

https://seishinhoken.jp/tags/counselor

みんなねっとサロン(家族向けのコミュニティサイト)

https://minnanet-salon.net/service

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