近年、発達障害と診断される方は増加傾向にあります。
文部科学省が行っている最新の調査によると、小中学生の実に8.8%の児童が学習面や行動面で著しい困難の可能性があるというのです。
この数字は調査を重ねるたびに数が増えています。
それを受けて実社会でも、発達障害への認識が広がってきたのではないでしょうか。
その中で学習障害(Learning Disabilit 以後 LD)と診断される方はおおよそ30人のクラスに1人くらいの割合でいるとされます。
しかし苦手分野以外では知的障害がない学習障害(LD)は、他の発達障害と比べても診断が難しい障害です。
今回は学習障害(LD)の方が仕事をする上で、必要な工夫や就労スキルについてお伝えします。
参照:文部科学省HP
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2022/1421569_00005.htm
学習障害(LD)とは?
学習障害(LD)とは知的発達の遅れや、聴覚・視覚機能に問題がないにもかかわらず、「読む」「書く」「計算する」などの学習に必要な基礎的な能力を習得できない発達障害です。
現在は診断名が変更されたため限局性学習症/限局性学習障害(SLD)の名称を使用することもあります。(※限局性学習障害の定義では障害内容は「読み」「書き」「計算」に限定されます。)
主な症状は以下の通りです。
参照:文部科学省HP
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00808.html#:
参照:発達障害教育推進センター
http://cpedd.nise.go.jp/rikai/about/ld
参照:厚生労働省「e-ヘルスネット」
【読字障害(ディスレクシア)】
字を読むことに困難があり、学習障害では最も診断数の多い症状です。
・文字を一つ一つ拾って読む(逐次読み)ので読むのが遅い
・読み飛ばしや読み間違え
・似た形の文字を見分けるのが苦手 など
【書字表出障害(ディスグラフィア)】
文字や文章を書くことが困難な症状です。
・適切な大きさや形で文字を書けない
・鏡文字
・句読点を適切に使用できない など
【算数障害(ディスカリキュリア)】
計算や推論を苦手とし、数の概念や数量の大小、図形などを理解することが難しい症状です。
・数を数えるのが苦手
・一桁の足し算・引き算の暗算が苦手
・繰り上がり、繰り下がりが苦手
・九九を覚えるのが苦手
・図形を見て模写するのが苦手
・時計が読めない、時間がわからない など
学習障害(LD)の方が就労する上での困りごと例
学習障害(LD)はできること、できないことの能力に凹凸がある障害です。
仕事の際も周囲の人達と同じようにできないことで、上司や同僚から「やる気がない」「怠けている」などの評価を受けて悩む方も多いといわれます。
ここでは仕事上で起こる悩みやその対処法をお伝えします。
仕事の資料やマニュアル、メールなど文字を読むのが苦手・できない
読字障害(ディスレクシア)の方は、文字がかすむ、逆さまに見える、かたまりで見えるなど人によって文字の認知の仕方が違います。
また音韻認識が弱いことが多く、ひらがなやカタカナなど文字の1文字1文字は理解していても、漢字になると理解が難しいなどの症状を伴うこともあります。
(※音韻認識とは、言葉がいくつの音からできているか?始めの音は何か?など理解できる能力です。)
「仕事上のマニュアルを正しく読めない」「長文の資料やメールのどこを読んでいたのか分からなくなる」などの困りごとを感じることも多いのではないでしょうか。
実際の職場ではマニュアルや資料、メールをじっくりと読む時間を作ってもらうことが重要です。
【対処法】
・一行ずつ読めるように文章を切り抜く、または読んだ個所をマーカーなどで分かるようにする
・読みやすいフォントを使用する
・パソコンの読み上げ機能の利用や、同僚に文章を読んでもらう
・表や図を使い視覚情報を盛り込む
・理解できなかった言葉や概念をノートなどにまとめ、必要な時に確認できるようにしておく
メモを取る、書類を作成するなど文字を書くのが苦手・できない
書字表出障害(ディスグラフィア)と読字障害(ディスレクシア)は深い関係性があります。
読字障害(ディスレクシア)の結果、文字を書くことにも困難を感じる方は「発達性読み書き障害」とも呼ばれ、この二つの障害を併発することもあるのです。
【対処法】
・パソコンを利用し手書きで文字を書く機会を減らす
・メモの代わりにボイスレコーダーや写真、動画を利用する
買い物や業務に必要なちょっとした計算が苦手・できない
日常生活や仕事でちょっとした計算をする機会は多いものです。
また時計で時間を認知することが難しい方もおり、そういった場合は時間の管理を苦手と感じます。
【対処法】
・スマホの計算機や電卓を利用する
・スマホのリマインダー機能などを利用して時間管理を
困ったときの支援機関は
学習障害(LD)は生まれつきの特性のため根本的に治療することはできません。
カウンセリングや環境調整を通して、生活や仕事の上での困難を軽減していくことが求められています。
そのためには周囲の理解も重要であり、学習障害(LD)の障害特性に理解の深い職場での就労など、自分の置かれた環境を変えていくことも必要です。
ここでは就労や生活面で支援を受けられる機関をご紹介します。
就労移行支援事業所
就労移行支援事業は一般企業への就労を目指す、障害を持つ方のための通所型就労支援サービスです。
職業訓練、就職活動のサポート、職場への定着支援の役割を担っており、利用者一人一人の障害特性に合った就労スキルや、働くための工夫を身につける支援を行います。
利用期間は2年(必要性が認められれば最大12か月の更新が可能)、利用条件としては年齢18歳以上65歳未満の障害や難病のある方が対象です。
障害者手帳がない方でも利用可能なケースもあるので、利用を検討している方はお問い合わせください。
就職活動の際にはハローワークなどと連携し、利用者の特性に合った仕事探しの手助けをしています。
また就労移行支援事業所では就労定着支援(就職後6か月間)を行っている事業所も多く、就職後に企業とトラブルが起きた際も解決のためのサポートを受けられます。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは学習障害(LD)やASD・ADHDなど発達障害者全般の支援機関です。
発達障害を持つ方と家族の豊かな地域生活の実現のために保健、医療、福祉、教育、労働など各機関と連携して包括的な支援を行っています。
障害者手帳を持たなくても利用することが可能で、各都道府県に1か所以上設置されているのでご利用を検討されている方はお近くの支援センターにご相談ください。
参照:発達障害支援センター・一覧
http://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/
ハローワーク
ハローワークには障害や疾患のある方を対象とした募集もあります。
専用窓口では障害特性や疾患の症状、程度を踏まえた求人の紹介を行っています。
場合によっては、求職者の現状により適した支援制度や施設を紹介することも可能です。
障害者手帳がなくても利用できますが、医師の診断書など自分の障害や疾患の概要が分かるものを持参してください。
まとめ
今回は学習障害(LD)の方が、就労のために必要なスキルや工夫についてお伝えしました。
仕事をしていると学習障害(LD)の特性で、周囲の誤解を受けてストレスを溜めることもあるかもしれません。
障害特性を理解してくれる職場環境を整えることも、ストレスなく生活するためには大切な対処法といえるでしょう。
私たちデジキャリITは就労移行支援事業所として、疾患や障害等の事情があってお仕事に就くことに苦労している方に対して、相談や就職準備、アドバイスなどのサポートを行っています。
「スムーズに復職できるか不安……」「再就職先が見つからない……」などとお悩みを抱えている方は、一人で悩まずに一度相談に来られてみてください。
利用者様一人一人に寄り添い、自分のペースで働けるようになるお手伝いをさせて頂きます。
自分に合った職場で働くお手伝いが出来たらと思っています。
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